全く状況を理解出来ないあたしを追い込むように話した。
泣きそうなほど切ない声色…。
駆琉じゃないみたい………。
「莉子と遊びに行くってバレるような嘘ついて……一緒にいたの洸かよ」
それは…!
駆琉の誕生日プレゼント一緒に選んでもらってた時だ…。
「浮気とかマジふざけんなよ……」
「浮気なんてするわけないじゃん…」
「でも一緒にいたんだろ?写真付きで送られてきたし」
見せられたスマホの画面には、確かにあたしと洸が写ってる。
誰がこんなこと……。
送り主を見たら、咲季さんだ……。
「あのね、駆琉。洸は悪くないの…ただ、買い物付き合ってもらってただけで……」
「じゃあ、なんでわざわざ嘘ついた?それなら、言えば良いだろ」
「だって……言ったら駆琉ダメって言うもん!」
「お前バカ?自分の女が他の男と出掛けて何も思わないと思うか?」
駆琉の悲しそうな表情。
何も言えなかった……。
嘘ついたのは事実だし、駆琉を傷付けたことも事実……。
「もう知らねぇ……。どっか行けよ」
「うっ…ふぇっ……駆琉のバカ!!」
最後の最後は叫んで、空き教室から走って逃げ出した。
せっかく、順調だったのに………
ここでケンカなんて最悪……。

