顔だけ覗かせると、屋上のど真ん中で背伸びをする男の子。
太陽に反射して茶髪がキラキラ光ってる。
眩しい……。
すると、その男の子が気配に気付いたのか振り返った。
見付かっちゃった……。
「誰〜?君」
「へっ!?あ、えっと……」
「ふふっ…ごめんね。僕から名乗るのが礼儀だよね」
パッチリとした瞳と、筋の通った鼻に薄めの唇。
全体的に雰囲気はどこか慧に似てて、柔らかい感じ。
優しそうなイケメン……。
背の低いあたしの目線に、少し屈んでニコッと微笑んだ。
「相楽洸(サガラ コウ)。1年1組。よろしくねっ」
「あ、あたしは…西原想乃!2組!よろしくお願いします…」
ペコっと頭を下げると、ポンポンと撫でられた。
あたしは見上げてやっと気付いた。
青いピアス……
もしかして、慧の相方!?
「あの〜……朝比奈慧って人…」
「それ、僕の相方!おんなじ赤のピアスつけてるよ♪」
「やっぱり………」
こんなに早く会えちゃうなんて。