後退りするあたしを見て、駆琉のSスイッチ発動。


ニヤッと笑って壁まであたしを追い詰める。


「バカ!服着なさい!か、風邪引くよ!」

「心配してくれてんの?優しー」

「ち、違っ…ちょっ、駆琉…ひゃっ…」


指でそっとあたしの頬を撫でて額にキス。


シャワーから上がり火照った駆琉は、妙に色っぽい……。


「もう想乃いじんの飽きた。つか、喉渇いたし……」

「まず服着てよぉ〜!」

「そんなだらしない体してねぇから、良いだろ」

「そうゆう問題じゃなくて…」


ペットボトルの水をゴクゴク飲む姿でさえ、様になっててカッコイイ。


どれだけ、ドキドキさせる気ですか…。



冷蔵庫を閉めて駆琉があたしに背中を向けた時、ふと気付いた。


背中……右の肩甲骨辺り。


翼と1輪の薔薇の絵が刻まれてる。


まさか………タトゥーってやつ?


そっと背中のタトゥーを無意識に指でなぞった。


「…これって…」

「ノリ」

「へっ?」

「ノリで入れただけ」


普通ノリでタトゥーとか入れちゃう?


だって、なんだかんだ言ってまだ16歳だよ?