なぜか視界が涙で歪んで、ポロっと頬を伝った。


ボロボロの駆琉を見るのは耐えらんないから……。


「あー…めんどくせ。だから嫌だったんだよ。ここ来んの」

「だって…ひっく…か、駆琉がぁっ…」

「泣くなって。想乃が泣いてんの好きじゃねぇ……」


泣きじゃくるあたしの背中を優しく撫でて、ぎゅっと抱きしめてくれる。


駆琉の腕の強さが、すごく好き……


安心するの。


「やっと泣きやんだかチビ」

「んっ、うんっ…今日泊まる…?」

「このまま放っといたらお前、寂しくて倒れそうだから泊まってやる」

「駆琉〜…好きー!」

「はいはい分かったっつーの。てか、シャワー貸してくんね?」


あたしを引き剥がして、服を投げて早々とバスルームへ。


ううっ……引き締まった筋肉とか、腹立つほどカッコイイし!!



タオルや駆琉が置きっぱの着替えを準備。


あとは、駆琉を待つだけ。


手当てしてあげなきゃ!



「想乃ー」

「はーい…って、ちょっと〜!着替え置いてあったでしょ!?」


なんでタオル腰に巻いて1枚で出て来んのよ!