また駆琉はケンカして帰って来ない。


もう寂しい思いはさせないって言ってくれたのに………


駆琉のバカーーー!!!



その反面、かなり心配なんですが……。



月曜日の朝、どうせ遅刻して来るであろう駆琉をあの空き教室で待ち伏せ。


ケンカ後のせいか、3人とも傷だらけ。


「ねぇ、想乃。俺と教室戻ろ?莉子も待ってるよ?」

「とっとと戻れよ、チビ助。それでまた駆琉とケンカすんだろ?」

「気晴らしに僕と遊びに行こっか?想乃なら大歓迎〜♪」

「あー!もう、みんなうるさい!駆琉待つもん!」


ケンカはもうしないよ?


ただ、寂しい思いさせないでって…


戻って来るってゆう約束守ってって言いたいだけなの。



4時間目始まりのチャイムが鳴ると同時に開いたドア。


明るい茶髪に、ギラギラしたピアス。


駆琉……だけど、あたしは息を呑んだ。


「は?なんで想乃いんの?」

「かっ、駆琉…だよね?」

「はぁ〜……だから俺が迎えに行くまで待てって言ったろ」


唇が切れてる生傷。


腫れた瞼と、痛々しくガーゼ貼ってる頬。


右手の拳が傷だらけ………。



そこには彼氏の駆琉じゃなくて、学校のトップとしての駆琉がいた。