ケンカのことに関して頭脳派な洸に、あとは任せて……
想乃の安全確保だな。
アイツのことはもう傷付けない。
「俺も駆琉みたいに、麻歌の送り迎えすっかなぁ〜」
「傷付く前にそうしてやれば?」
「大袈裟ねっ。それに、学校逆方向でしょ?翼早が二度手間になっちゃう」
「いんだよ。麻歌は黙って俺に守られとけ」
「ふふっ、そうします」
翼早と麻歌が長続きする理由分かる気がしてきた……。
俺も想乃の守りに徹しよう。
次の日、朝は想乃の家まで迎えに行った。
さすがにもうバイクは寒いから、普通に徒歩だけど。
「おはよー!駆琉!」
「…はよ」
「あはは…やっぱり朝は元気ないねっ。無理しなくていんだよ?」
「無理してまで来ねぇよ」
心配そうに俺の顔を覗き込む。
可愛い。
小動物みてぇ……。
「めちゃくちゃ可愛いな…」
「…あ、えっと…ほんとに駆琉!?」
「失礼な。ほんとに俺だわ」
「だって…か、駆琉が…可愛いって…きゃー!!」
顔真っ赤。

