慌てて制服を着て、薄く雑なメイク。


ピンクのリップを引いて完成!!


玄関でスマホをいじりながら待ってる駆琉の元へ走る。


「お待たせしました!」

「ん。じゃ、行くか」

「うん!」

「あ……待て。動くなよ」


背の高い駆琉の目線が、あたしの顔から唇へと移る。


こ、これって………朝からチューしちゃう感じですか!?


ドキドキしながら、そっと目を瞑った。



そいえば、しばらくキスしてないかも…


額にチューされただけだし……。



「ははっ!お前、バカか。可愛いけど」

「…えっ!?」

「朝から盛んねぇよ。……慌て過ぎ。はみ出してる、ヘタクソ」

「急がなきゃって思って…」


駆琉はあたしの唇の端を指で拭った。


オーバーリップするとか恥ずっ…!!


「まぁ、でも……想乃が誘ったっつーことで…」

「ちょっ、か、駆琉……んんっ…」

「どーせ遅刻決定だし。今まで我慢してた分すっから」

「ダ、ダメだから…学校がっ…ん」


角度を変えて何度も繰り返し降ってくる甘いキス。


クセになりそう………。