この日、駆琉はお泊りしてくれた。


久しぶりに駆琉の腕の中で抱きしめられて眠りについた。


甘い夢でも見れそう………。


ふわふわして寝心地が良いの。




「起きろ、クソチビ!」

「ぎゃっ!!痛いっ!」


頭に走る痛み。


駆琉があたしの頭をペシって……ペシって叩いたぁ〜!!


見上げれば、ベッドの縁に座って眉間にシワ寄ってる大好きな人。


「どうしたの?シワ寄ってる……」

「いや?別に俺はいんだけどさ。お前が焦るだけだし?」

「へっ?」

「アホバカクソチビ。時計見ろ」

「そんなに悪態つかなくても……」


寝起きのボヤける目を擦り、壁掛け時計を見ると朝の8時30分。


駆琉が制服着てる。


ん………?



「今日は……学校だっ!!平日じゃん!忘れてた!」

「俺は起こしてやったから。文句ねぇよな?」

「うぅ〜っ……待ってて!今すぐ顔洗って来る!」

「早くしろよー。お前、チビでトロいんだから」


意地悪く笑って慌てるあたしを見る。


駆琉は絶対に今の状況楽しんでるでしょ!


悪趣味!!!