久しぶりに会ったせいか、いざ家の中に入るとちょっと気まずい……。
駆琉はいつも通りにソファーを占領して、テレビ見てるけど。
あたしは遠慮がちにソファーの隣当たりの床にペタンと座る。
「想乃」
「はっ、はいぃぃ!!」
「なんだよ、その反応。俺が側にいない間に浮気でもしたか?」
「な、なわけないでしょ!ずっと、ずーっと駆琉に会いたかったのに!!」
「やけに素直じゃん」
勢いに任せて、恥ずかしいこと言っちゃった……。
自分の手で口を塞ぐと、駆琉がニヤッと笑った。
「ここ、来ねぇの?」
「い、行く……」
駆琉が指差すのは自分の膝。
久しぶりに膝に座ると、後ろから抱きしめられる形に。
ドキドキうるさいっ!!
「顔真っ赤。緊張してんの?」
「しっ、してないよっ!緊張してるわけないじゃん…!!」
ちゅっとリップ音とともに、額に落とされたキス。
心臓が激しく音を立てて………
あたしの体じゃないみたい……。
「やっぱ飽きねぇわ。もう絶対手放さないから…」
「うん…。一人は嫌……」
もう寂しい思いさせないでね?
あたしは大丈夫だから。