【駆琉side】
いつもの空き教室の溜まり場。
文化祭で賑わう校内だけど、ここに人は寄り付かない。
4人でいつも通りに過ごす。
そんな時だった。
ノック無しに勢いよく開いたドア。
莉子かよ……。
「助けて!!駆琉!!」
「なんだよ、いきなり。慧に頼めよ…」
「違う!!想乃がっ…想乃が拐われたの!だから助けて!…うっ、ふぇっ……」
俺の腕を掴んで泣き崩れた莉子。
は…?
想乃が拐われたって………
「待って。理解出来ねぇや…。どんなヤツに…想乃が…」
「男3人だったの!制服は…ごめん。見たことないけど……ブレザー。青のネクタイだった気がする…」
「青のネクタイか…。そして、駆琉の女って特定してる…。駆琉は心当たりねぇの?」
「全くねぇ。あったら、すぐ殴りに行くっつーの……」
静まり返った教室には、莉子の泣き声だけが響く。
慧が背中を撫でてやってる。
俺が側にいなかったせいだ。

