ものすごーく恥ずかしいよ…。


照れ隠しであたしは駆琉に、すぐ背中を向けた。


「まっ、また…放課後ね!駆琉!」

「おう。あ、今日金曜じゃん?泊まりに行くわ」

「…う、うん…」

「駆琉と想乃ラブラブだねぇ〜♪」


悪気なく冷やかしてくる洸の言葉に、全身が熱を帯びる。


さりげなく、こんな会話するなんて……


恥ずかしいけど嬉しい。


ニヤける!!


「莉子!行こう!早く!」

「ちょっと待ってよ〜!バイバーイ♪慧たん!」

「またねー、莉子たん」



莉子の腕を引っ張って、玄関を出て外に出た時だった。


外の出店を見てると、誰かに強く肩を掴まれた。


痛っ………。


ハッとして見上げると、厳つい顔の男のが3人。


制服来てるから高校生…?


「お前…大河駆琉の女だな?」

「あ…まぁ…はい。そうですけど」

「ちょっとツラ借りるぞ」

「はっ、離して下さい!!ヤダ…!」

「はぁ!?ちょっと想乃を返してよ!きゃっ…」


強引に引っ張られるあたし。


莉子は男に取り押さえられてる。


「ヤダ!!離してよっ!」

「この人混みで助けてもらおうってか?無駄な抵抗だ」


男は不気味に鼻で笑った。


最悪………。