俺の大切なモノに被害が無い限り、動く必要ないと思ってる。


でも、想乃になんかあったら……なんて考えたくねぇ。



ーーコンコン………


小さなノック音がしてから、想乃が顔を覗かせた。


やっぱ可愛いわ、お前……。


「あの、慧に用事があって…」

「お、おお俺!!?な、なんだい想乃!」

「これ、莉子が慧に渡してって。また放課後ね、駆琉!」

「あ?おう……」


小さく折り畳まれた白い紙。


慧が開いた紙を3人で覗き込むと…



『慧たんへ

好きです。付き合って下さい。
忘れたとは言わせません。

莉子ちゃんより♡』



そいえば前に莉子が、慧の顔好み〜…って言ってたっけ。


「あははは!おめでと〜慧!これで彼女ナシ僕だけ?」

「そうだなー。次は洸の番だ。慧みたいに頑張れよ〜」

「ありがとう翼早♪僕も頑張ろ〜」



心からバカだと思った慧の行動。


とりあえず頑張ってね、慧たん。