ふらふらの体を引きずって教室のソファーに倒れた。
あぁ……これはすぐ寝れるー……。
この教室での目覚めはいっつも最悪だ。
翼早のタバコの匂いと、洸の騒ぎ声で目が覚める。
「うっせー洸…。窓開けろ」
「ヤダ。寒い」
「開けろっつてんだよ……」
「洸!この学校のトップである駆琉様の機嫌がすこぶる悪いので窓開けろ」
「はーいっ♪」
マジですこぶる悪いから……。
時計を見れば午後1時。
教室のドアの前に立ってる慧を見ると来たばっかだ。
こんな昼時に来るなんて珍しい。
「慧。お前来るの遅いな」
そして、なぜか俺の一言で静まり返った空き教室内。
俺なんかマズイこと言った?
「駆琉!その言葉禁句ー!!」
「寝てたんだし、しょーがねぇだろ。話聞いてないし」
「は?何が?」
「カケルン。俺ね、やらかしたっぽい」
引きつった慧の笑顔からして、良いことじゃないのは確か。
また女絡みか………。