“末期癌”

私の愛しい人は、この事実を隠して、私に接し、私の側にいました。


何も気づかなかった。

気づけなかった。

後悔の念ばかりで、私は部屋に閉じこもりました。


なんで、もっと優しくしなかったのだろう。

なんで、もっと一緒にいなかったのだろう。

なんで、好きって言えなかったんだろう。

会いたい。

会ってもう一度、やり直したい。

そんな思いが募って、私は何年ぶりかの涙を零しました。