みんなでご飯を食べてタクは用事があるとかで、倉庫を後にした。
正宗は相変わらずパソコンを弄っていて、司は今日宮地に出された課題なのかなんなのか、頭をひねりながらプリントを解いていた。
この時には修はもうすっかり普通で、司に根気よくプリントの課題を教えているっぽい。
…さっきの出来事は一体何だったのか。
ソファーで1人考えあぐねていると颯人から声を掛けられた。
「行くぞ」
「…は?どこに?」
「タクのマンション。送ってく」
颯人は言いながら既にバイクのキーを手に持っていた。
…いやいやちょっと待って。
「なんでタクのマンション?」
昨日はもう遅いからとかなんとか言われて連れて行かれたけど、今日も?
まだ8時にもなってないんですけど?
「お前1人暮らしだろ?心配なんだよ。陽炎の事が片付くまではタクのマンションにいろ」
うん。私1人暮らしって言ったかな?
言った覚えがないんだけど。
チラリ、正宗を見やれば「そのくらい聞かなくてもわかるよ。心ちゃん生活感ないから」パソコンに視線を落としたまま言った。
少し薄ら寒いものを感じながらも、心配してくれてるんだからそこは素直に頷いておいた。


