「お、やっと聞いたか〜」
夕方修が倉庫にやって来て、そこでことの顛末を話せばやっぱりお前も知ってたのかよ!!
「ちょっとあんたらふざけてない?」
「いや〜俺が説得したから、オメーは事前に知る事ができたんだ。感謝しろよー」
修のその言葉に「は!?」って叫んだけど、生憎今正宗はいない。
「正宗って紳士に見えてサディストだからなぁ、良かったな〜優しーい俺がいて」
優しいをやたら強調して言う修に、それは知ってると心の中で呟いた。
てかもう私からしたら紳士にすら見えない。人の顔かぶった死神だよあの男は!!
ソファーに体育座りしながら、置きっぱなしになった正宗のパソコンを破壊したい衝動に駆られるが、グッと我慢する。
そんな事したら私の明日はない。
「ねぇ」
「ん?」
「暴走のためにクリスマスイヴ空けてんの?修なのに」
「当たり前だろ〜?何?俺が走り蹴って女んとこ行くとでも思ってんの〜?」
「うん」
「そーかそーか。そんなにお仕置きされたいか」
「ちょっ…近い…!」
何が癇に障ったのか、修はソファーの上に座る私を囲って至近距離から見下ろしてくる。
その表情がいつもと違うのは気のせいなんかじゃない。


