聞きたくない。
聞きたくない。
聞きたくない。
嫌な予感しかしない。
「…言うな」
「今回は颯人の後ろだから」
言うなって言ったのに!!!何この人!!しかもハードル上がってるじゃん!!
どこが大丈夫なんだよ!!
キッと正宗と颯人を睨む。
正宗は悪びれもなく「レアなんだからもっと喜ばないと、ね」とか言っちゃってるし!!
「大丈夫。俺がヘマなんかするか」
颯人も颯人で無表情でそんな事言うし…
「ヘマなんてしたらもう私生きていけないから」
…いろんな意味で。
もうヤダ。
こいつら相手に勝てる気がしない。
ソファーに項垂れて座り、私は諦めた。
「あ、今回は前ほど大きくないからリスクも小さいからね」
最後に慰めなのかなんなのか、そう言って正宗は私にコーヒーを差し出した。


