乱華Ⅱ





「…なんかいいね」



暖かい家族って感じがする。
そりゃタクは1人暮らしだけど、それでもこうやって仕送りしてくれる人もいるし、ちゃんと心配してくれてる人がいる。




…パパとママが生きていたら私もこうだったのかなって。
心配してもらえたんだろうなって。





そうだったらいいなって。

あの日の優しかったパパとママを思い出して少し胸が締め付けられるような、それでいて暖かいような…いろんな感情が入り混じった感じになった。





「お前…」


「ふっ…何言ってんだろ私」



それまでうるさかった室内が、水を打ったように静かになる。



タクだけじゃない。


私の隣に座っていた修も、修と飲み比べをしていた颯人も。


カシスオレンジ片手に何かを食べていた司も、その司の向かいで携帯をいじっていた正宗も。




みんな私を見て、言葉を探してる。


こんな空気にするつもりはなかった。

ただ、タクの家族がいいなって思っただけ。



それと一緒に自分の置かれた環境と、両親を勝手に思い出したのは私。