諦めにも似た溜息をついて、一口ビールを口に含む。
…苦いな。
そして話題変換とばかりに口を開いた。
「タクのお母さんっていつも仕送りしてくるの?」
「…あ?あぁ」
タクは少し動揺した声を出したけど、すぐ普通にもどった。
…多分、私の両親の話を聞いたから。
親の話ってのに戸惑ったんだろう。
「…いつもじゃねーけど、たまに送ってくるなあのババァ」
量多すぎなんだよとぶつくさ文句言いながらも、なんだかんだで食べきる勢いじゃん。
振り返ってタクに視線を向けていた私は、テーブルの残飯と言っても過言ではなくなった目の前の無残な鍋を見て、口を開いた。
「…ふーん。タクのお母さんは優しいね」
「優しい?あのババァが!?」
「うん。優しい。タクの事心配してるんでしょ」
こんなの送ってくるのは、そういうことでしょ?
あの子は元気にしてるか
ちゃんとご飯食べてるのか
って、そういう親心でしょ。
…私にはそんなの今まで一度も来たことないよ。心の中で苦笑いをこぼした。
確かに量は普通の範疇の遥か上だったけど。
それでも。
アンタはちゃんと愛されてるじゃん。


