学校に着き、2年G組と掲げられた教室に入る。
そこには司はもちろんの事、赤点とった成績ヤバイ組が数人いたが、みんな力尽きた様に机に突っ伏していた。
ここの学校は期末の補習を冬休み返上でやるらしい。
私なら絶対に回避したい。
休みになってまで学校でお勉強なんて、真っ平ごめんだ。
「…お前ら私服で堂々と校内に入って来てんじゃねーよ」
突っ伏した補習組の前にいた担任宮地が、私とタクを交互に見てハァと短くため息。
「コイツ迎えに来ただけだから、見逃せや」
タクは机に突っ伏していた司を顎で示し、偉そうな態度で宮地に言う。
…てゆーか司には何も言わないんだ。
司はいつもの如く下は制服なものの、上は私服だ。
「なら早く帰れ。見つかったら俺が上に怒られるだろーが。面倒は御免なんだよ」
宮地はプリントを机でトントンと揃えた後、私たちに向かって教室の入り口を指し示した。
…さっさと出て行けって事か。
とても教師のセリフとは思えない。
本当に面倒はごめんだと態度が物語っている。
「オラ、行くぞ司」
「…おー」
タクから腕を掴まれ無理やり席を立たされ、ずるずると引きずられる司は、ミルクティー色の髪もピンで散らすの忘れたのかペタっとなっていて、それがまた今の司の疲労度を表しているかの様だった。


