無自覚な彼女



「どっちも嫌!!!」

「じゃあ、今から1枚ずつ服脱がすか」


え?

服を脱がす??




はぁぁぁぁああ?!



「やだやだ!!!」

「だって、どっちもやなんだろ?」


すると、私のネクタイに指をかけ解こうとする。


「わか‥った!わかったから!!やめてよぉ!!!」

「分かったって何がわかったのかな?」


この人そんなことまで言わせるの?!

うぅ…………


「は、反省するし、キスもするから脱がさないで…!!!」


すると、迅は、ニヤッとし私をおろした。


「ふーん。じゃあ、キスしろよ。瑠花」


は、恥ずかしい!!

でも、やるしかない!!!


「目つぶって…?」


迅は、「んっ」と言いながら目をつぶった。

ええい!!一か八かだ!!


チュッ


「はい!したよ!!それじゃあ、私は、授業があるので…」


ガシッ

恐る恐る後ろを向くとそこには不機嫌そうな迅の顔。


「お前今、どこにした」

「え?ほっぺだけど?」


何がおかしいの?


「キスって言うのは‘‘ここ’’にするんだよ」


そう言いながら、自分の唇に指を当てた。


「迅だってさっきほっぺにしたじゃない!私だけ唇にするなんて理不尽だー!!!」


すると、迅は、ニヤッとした。


「じゃあ、俺が唇にしたら、瑠花もやるんだろうな?」

「するわ…あ!!!今のは嘘だよ!!!しない!!」

「するって言ったな?じゃ、お望み通り」


すると、自分の唇に迅の唇が重なった。


「っん…!……んぅ…っやぁ…ぁっ」


次第に深くなるキスで体に力が入らず、迅の胸を押してもびくともしない。

今では、迅のシャツをぎゅっと握っていないと立ってるのも辛い。


ガクッ

力が入らず、倒れそうになった時腰に迅の腕がまわった。


「体に力入んないくらい気持ちよかった?」


「な………っ!!!!そ、そんなわけ無いでしょ!!」


何言ってるんだ!この人!


「ふーん。じゃあ、次は、瑠花からする番だな?」


恥ずかしいけど、キスするって言っちゃったし…

しょうがない。自業自得だよ。


私は、チュッと触れるだけのキスをした。


「迅の馬鹿!」


そう言いながら、顔を真っ赤にした。