「たかがキスで何でそんなに騒げんのよ。別に藍田なら顔もいいしちょうどよかったじゃない」
「よくないわよ!!!」
あ……
気づいた時にはもう遅くて。
私は、机をおもいっきり叩いて立ち上がっていた。
もちろん周りはみんなこっちを見た。
は、恥ずかしい…
「でもさ、実際どうだったわけ?嫌だったの?」
「…嫌じゃなかった………のかな。自分でも何がなんだかわかんなかった」
「でも、嫌じゃなかったんでしょ?」
「そうだけど…」
「ならいいじゃない」
「う゛~」
泣きそうになるのを必死にこらえた。
「まぁ、自分で確かめなさい」
「うん…」
はぁ……
疲れるなぁ。
…っていうか、さっきからいや、入学してから毎日毎日周りの人はやたらと凛華を見に来る。
いや、まぁ、凛華を見たいことは分かりますよ?
こんな美人滅多にお目にかかれないですから。
でも、でもですね。
一緒にいる私はどんなに惨めかわかってますか!!
そう思うと毎日毎日「かわいい」って言ってくれる愛斗にぃ愛姫ねぇには感謝ね。
実際可愛くないですけどね。
はぁ……
ちょっと愛斗にぃと愛姫ねぇに会いたくなったかも。
会いに行こうかな。
よし。今日は妹のわがままに付き合ってもらおう!!
