私はなんて答えればいいか分からず、首をフルフルと振った。 葉月くんのことが好きだから泣いてるんだよ。 手でごしごしと涙を拭う。 ………今しか、ないのかな。 こんなタイミング、用意されたとしか思えない。 そう一度思えば絶対に今告白するべきだと私の中の何かが訴えていて。 熱で頭が上手く働いていないことも手伝い、私は自然に言の葉を口に出していた。 ___________「す、き」 たった、二文字を。 私の想いを全て込めたほんの一言を。