ドキドキしながら葉月くんを待っていると、制服に着替えて出てきた葉月くん。
「葉月くんっ」
「わり、待った?」
全然大丈夫!という意味を込めて首を振る。
私が緊張して急いで着替えすぎただけなのだ。
………執事服がもう見れないのはちょっと残念だな。
そんなことを思っていると葉月くんがポツリと呟いた。
「あっちーなー」
確かに、クーラーの効いていない体育館はムワンとしていて蒸し暑い。
でもここは生徒以外立ち入り禁止で、しかも私のクラスだけしか使わないので人は少なくていい。
って、人が少ないって言っても葉月くんと二人きり。
…………二人きりってことを意識したら、ものすごく恥ずかしいんだけど。
シャツでパタパタと扇いでいる葉月くん。
ちょっと、お腹が見えてるなんて………私全然気にしてないから。
チラチラと見え隠れしている葉月くんのお腹。
………やばい、照れる。
あぁーーーーーっと思って、顔を下に反らすことで葉月くんの魅力的な腹筋から逃れた。
うん、鍛えられた腹筋がばっちり見えた。
更に熱くなり、「暑いねーー」なんて言いながら、赤い顔を隠すように一生懸命手で顔を仰いだ。


