『がっ、岳?』 困った私は、とりあえず名前を呼んでみた。 「・・・・・。」 岳は黙ったまま、抱き締める力がグッと強くなった。 『何か、嫌なことあった?』 私は何も言わない岳が心配になって、顔をのぞこうと思って離れようとすると、「今はこまま。」とまた強く抱きしめられた。 抱きしめられたまま数分、この状況について悶々と考えていると、岳が突然聞いてきた。 「なあ、美優。俺のこと好き?」 『好きだよ。』 私はなにも考えずに条件反射のように答えていた。