「そろそろ大丈夫だろ。」
そう言って岳は、私の腕を持ったまま水から腕を抜いて、火傷したところを見ていた。
「痕は残らないと思うけど、一応軟膏塗っとけ。」
そう言って、水道の上に置いておいた私のタオルをとってやさしく手を拭いてくれた。
『ありがとう。』
聞きたいことはたくさんあるけど、この状況についていくのに精いっぱいで、何を自分が聞きたいのかわからなくなってしまった。
「よし!」
そんなことを考えていたら、いつのまにか岳が手を拭き終えていてくれた。
なぜかとっても満足げに私の手を拭き終えた岳氏。
満面の笑みで手を撫で初め、ポンポンと手の甲を叩いて手を放された。
よく分からない儀式に思わず吹き出してしまった。
「なんだよ!」
ちょっと顔を赤くして怒ったように言う岳。
その顔をみてまた笑いそうになったけど我慢して答えた。
『今のなんの儀式?』

