恋愛事案は内密に

むつみさんの勤務表を出してもらって帰っていったあとだった。

「連絡が入ったよ。大和から」

栗林さんから電話をもらった。

「荒い作戦じゃないか、これは」

栗林さんは電話口であきれている。

「いいんですよ。これで。ちょうどむつみさんが悪さを働いたからちょうどいいんです」

「だけどなあ」

「栗林さんは大和さんの先導係、駒形さんは取引先の役、そして僕がむつみさんを助ける役で」

「一応ホテル、おさえてあるけどなあ。駒形さんも困惑してるぞ。失敗したら森園の心が壊れるんじゃないかって」

「大丈夫です。僕がついていますから」

「それならいいんだけどな」

「流れは随時報告しますから」

「はいはい」

電話を切った。

少しずつではあるが、駒形さんにも栗林さんにも動いてもらっていた。

大和さん、ライバル社の動向から割り出していってむつみさんをオトリにしようとする計画をたてた。

むつみさんを利用しようとは思っていない。

むつみさんを救うためには多少手荒だけれど。