恋愛事案は内密に

「残念なお知らせをしなくてはいけません」

むつみさんが来る前に北野さんと高清水さんに話をした。

「どうかしたの?」

北野さんが書類のコピーをしながら聞いてきた。

「むつみさんが試作室に入りました」

「え? 掃除ででしょ? それならいいんじゃないの」

「時間外です」

「嘘……。早く帰るって決まってた日にですか?」

高清水さんが驚いて目を丸くしている。

「残念な話です」

「そう……」

「駒形さんに報告入れますので、あまり刺激を与えないであげてください」

「……わかってるよね、麻衣ちゃん」

高清水さんは黙っていた。

「本当はむつみさんが来たときに話をしたかったんですが、すぐに外にいかなくてはいけないので」

「わかった。なんとかするから」

なだめるような言い方で北野さんが話してくれた。