恋愛事案は内密に

総務から電話研修のメンバー表を添付してもらった。

駒形さんと栗林さん、高砂さんのチームならば初めてでも大丈夫だろうな、と安心した。

自分の仕事が終わり、夕方、本社へ車で向かう。

「五十嵐」

営業部へ向かう途中、後ろから栗林さんに呼びとめられた。

「栗林さん」

「どうだ。着々と作戦は進んでるのか」

「ええ、まあ」

「あいつの情報、いるか」

「あいつって」

「向井大和」

むつみさんが大和、と呼んでいたあの人のことか。

「大和とは一応友人なんだけどな。あいつは昔っから『たらし』だから」

「そうですか」

「むつみちゃんと付き合ってるときもひどかった。あの子、よく我慢してたなって」