恋愛事案は内密に

「僕がいるから大丈夫ですよ」

「あの、仕事って」

「大事な案件なんですけどね」

所長はそういうと、ネクタイを手にかけてすばやくほどいた。

ネクタイを手にし、私を見つめる。

「両手を出してください」

「何する気ですか」

「いいから、早く」

所長は強引に私の手を取ると、あっという間にネクタイできつく縛りあげた。

「これぐらいしないとつまんないでしょう?」

「何が始まるんですか」

「大事な案件です。答えが知りたかったんでしょう」

「だからって、この手、ほどいてくださいよ!」

「状況をくみこんでくださいよ。大切なことなので、しばらくは我慢してもらえませんか」

所長は黙っていた私を見て、ほくそ笑んでいる。