恋愛事案は内密に

高清水さんも北野さんと同様に私に詰め寄ってきた。

「えっ、どうって何も」

「何も~!?」

高清水さんと北野さんは二人揃って声を上げる。

「付き合ってると思ってたのに、ねえ」

「あんなに親密な間柄だからすでに済んでいるかと思いました」

「ちょ、ちょっと勝手に決めないでくださいよ」

慌てていると、北野さんと高清水さんが顔を見合わせながら、いい感じなのにねえとお互い声を合わせていた。

「すでに皆さんできあがってますね」

個室の扉を開き、所長は中に入っていた。

見覚えのあるスーツだな、と思ったら、一緒に買いにいったスーツだった。

「所長、待ってましたよ」

「五十嵐くんはここ。むつみちゃんの隣ね」

「ちょ、ちょっと、北野さん」

首を横に少し傾け、私に微笑みかけてきた。