恋愛事案は内密に

午後からは研修の成果向上のため、班別コンクールを開催した。

女性講師がテーブルを廻り審査していく。

待っている間、テキストの文言を口に出したり、目の前の模擬電話を使って練習したりした。

「RB機器株式会社の森園です。お世話になっております。あいにく五十嵐は不在です。よろしければ伝言承りますがいかかいたしましょう。はい、型式の件ですね。かしこまりました。私、森園が承りました」

「はい、C班のみなさん、お疲れ様でした。いい感じですね。同じ班の高砂さんもよろしいです。あとは電話に出る姿勢に気をつけていただければいいですよ」

よかったな、と駒形さんが口にすると、高砂さんと私は顔を見合わせて笑った。

栗林さんは俺のおかげだと言っていたけれど、すぐに駒形さんがこの班のチームワークのおかげだとつっこまれてC班のみんなはそろってまた笑った。

他の班の審査が終わり、司会の社員の方が壇上に上がる。

「みなさま、電話応対コンクールお疲れ様でした。これより発表があります」

女性講師の方がマイクの前に立ち、話しはじめた。