臆病者達のボクシング奮闘記(第二話)

 高さは同じ位だったが、いきなり自分の隣で跳んでいる長瀬に梓は驚いたようで、長瀬がガッチリとボールを掴んでいた。

 長瀬から相手ゴールに走っている村田へパスが出されたが、綾香がインターセプトをする。

 綾香から健太にパスが通り、彼のレイアップシュートで六組に二点が入った。


 その後、互角の展開で時間が経過していく。だが両チーム共、得点をするシーンが少なくなっていた。

 六組が攻撃する際の梓への高いパスは、長瀬に阻まれる場面が多い。

 一方一組の康平と山根のロングシュートは、運悪くリングに当たって大きく弾くケースが殆どで、リバウンド出来ずに得点には繋がらなかった。


 試合終了まで残り三分を切ったが、四点差で六組がリードしている。


 長瀬からのパスを受け取った康平がシュートをしようとした時、一人マークがついていた。長瀬は、パスを出すと同時にゴール近くへ進んでいる。

 梓は、再三長瀬とジャンプ勝負をしていたせいか、彼に気を取られて亜樹がノーマークになっていた。