康平は、亜樹以外のメンバーと練習出来なかったせいか、四人の会話に入れずに黙って試合を見ていた。
他のメンバーに合わせて動く中澤と小谷を見て、
(自分はあの二人のように動けるんだろうか?)
と康平は思った。
「おいおい康平、深刻な顔すんなよ! 球技大会は所詮お祭りみたいなもんだからさ」
軽い口調で長瀬は言った。
「……でも俺、スンゲェ下手だしさぁ」
「お祭りだったら笑いもなくちゃね! 麗奈から聞いてるけど、康平の珍プレー期待してるよ!」
右端に座っている山根は、上半身を前に倒して左端の康平に話し掛けたが、最後は左手の親指をグッと立てていた。
「あれ、中澤君のシュート入っちゃった」
バレー部の村田の声に全員の視線はコートに向けられた。
「速攻来るから気を付けてね」
亜樹の声で、中澤・小谷コンビはすぐに自軍ゴールへ戻る。他の三人も、小柄なコンビに引っ張られるように大急ぎで戻っていった。
他のメンバーに合わせて動く中澤と小谷を見て、
(自分はあの二人のように動けるんだろうか?)
と康平は思った。
「おいおい康平、深刻な顔すんなよ! 球技大会は所詮お祭りみたいなもんだからさ」
軽い口調で長瀬は言った。
「……でも俺、スンゲェ下手だしさぁ」
「お祭りだったら笑いもなくちゃね! 麗奈から聞いてるけど、康平の珍プレー期待してるよ!」
右端に座っている山根は、上半身を前に倒して左端の康平に話し掛けたが、最後は左手の親指をグッと立てていた。
「あれ、中澤君のシュート入っちゃった」
バレー部の村田の声に全員の視線はコートに向けられた。
「速攻来るから気を付けてね」
亜樹の声で、中澤・小谷コンビはすぐに自軍ゴールへ戻る。他の三人も、小柄なコンビに引っ張られるように大急ぎで戻っていった。


