「お前なんていらない。」
「お前がいるとまわりに迷惑だ。」

私の耳にはそう聞こえた。
みんなには聞こえない。

机にはムカデに似ている足のたくさん生えた目がある怪物。
廊下には蛇、蛙、蜘蛛。
そして、たくさんの
死体

残酷に焼けただれている男性。
セーラー服を着て首を吊って、リストカットで手が傷つき、血の滲んだ包帯を巻いている少女。
刺し傷が何箇所もあって、目の飛び出ている男の子。

もしも、これらをクラスメートが同じ体験をしたなら、きっと震え上がるだろう。

自分の脳が意図的にこの
「幻覚」「幻聴」という不思議なものを操って私をいじめようとしているなら、
私はなんて辛い人間なんだろうか。

でも、あの日、人生を変えた。
強くなれたから今、私はここにいる。