「見た?」 「何を?」 イヤイヤ。 絶対見たでしょ? 恥ずかしい。 最悪だ。 それから高橋くんは少し考えた顔をした。 深く聞き出されませんように。 私はひたすらそのことだけを願っていた。 でも彼の返事は意外だった。 「ちょっとついて来てくれね?」 「ど……どこに?」 「いいから。」 優しい笑顔を浮かべながら私の手を引っ張ってどこかへと向かった。 祐司先輩とは違って強引ではなくゆっくりと。