話し声は一応あちらこちらから聞こえてくるんだけど、なんだかいつものような明るさがあんまり感じられない。



タオルを先輩から順に回収して集めて、最後に1年生の2人のところに行った。



「2人とも緊張してる?」とタオルをもらいながら聞いてみた。



「出るかも分からないのにすっごく緊張してるよ」



「このユニフォーム着て試合に出ること目指してたけど、まだ全然実感しない」



大塚くんは「すっげー分かる!」と相ケ瀬くんの言葉に賛同している。



―ガチャ



ロッカールームのドアが開いた。その瞬間に話していた声が一気に止んだ。



「集合!」



一ノ瀬先輩の声で入ってきた間宮先生の前に3年生から順に並んで1年生は一番後ろに立った。



そしてあたしは相ケ瀬くんの隣に立ってスタメン発表を待ったんだ。