お姉ちゃんは、まだ起きてきてないけど、間に合わなそうだったらお母さんが車で送ってくから大丈夫だろう。



.....お姉ちゃんには甘いからね。




よし、行こう。


ソファに置いてあった鞄を手に持ち玄関へ行き、ローファーを履いて外へ出た。


そう。ここまでは普段と変わらなかった。

だけど.....。






「......は?」


思わず出てしまった低い声。


今、目に映るものが信じられなくて一度目を閉じてみた。

そして、もう一度開けてみる。



「......は?」


また出てしまった、今度は困惑に満ちた声。



瞬きをいくらしようが、目を擦ろうが、目の前に映るものは変わらない。


ありえないものが私の目に映っている。