〜3年後〜
「…斗真っ」
大好きな人との待ち合わせ場所に行くと、そこにもう彼がいて、走って彼の元に向かった。
「待たせてごめんね」
「…そんなに待ってないから気にすんな。…行くか」
「うん!」
今日は斗真と付き合って丁度3年。
私はおばあちゃんの協力を経て、医学部に入る事が出来た。
夢に向かって一歩ずつ歩き出したところだ。
斗真とは大学は違うけれど、ほぼ毎日といっていいほど会っている。
というか斗真が会いに来てくれる。
大好きな人と一緒に居られること、それが凄く幸せだ。
「斗真、手繋ご?」
私がそう言うと、斗真はふっと笑い私の手を掴んで歩き出した。
この私よりずっと大きな手が好きで。
前を歩く頼もしい背中が好きで。
香ってくる優しい香りも好きで。
「好き」
好き、好き。大好き。
私が斗真の背中に向かってつぶやくと、
斗真は私の方を振り向き三年前と同じように意地悪そうに笑った。
「今日は我慢しないから」
「え?」
「覚悟しとけよ。俺がどれだけお前のことが好きか、たっぷり教えてやるよ」
「え、え、えええ!」
END*