「なんとも思ってない奴のこと抱きしめたりしないし、可愛いとも思ったりしねぇよ」
「…ゆめ?」
「なわけあるか」
コツッと頭を叩かれる。
私は斗真が好きで
斗真も私のことが好きで…。
信じられないほどの幸せな現実に、思わず目を逸らしたくなった。
でも、
「また泣いてる」
そう言って私の涙を拭いてくれる斗真から、離れたくない。
ふわり、ふわりと私の世界に色がついていくような気がした。
優しさの黄色、嬉しさのオレンジ
愛しさのピンク。
「…幸せってこういうことなんだね」
暖かい色で包まれていく、そんな感じがした。


