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暫く経って、斗真の腕から開放された。

そして斗真は私の顔を見ながら、優しい声で



「....俺の家に来い」


と前にも聞いたことのあるセリフを言ってきた。


でも前と違う所は、私には帰る場所がないということ。


それでも、斗真のその問いにうなづけずにいると



「お前を傷つける奴なんかの所にかえしたくねぇんだよ。....いいから黙って来い」



強引すぎるその言葉。


でも、それに救われたのは事実で。


「.....っうん。ありがとう」


斗真の強引だけど優しい所に泣きそうになった。