お金は貸せなくても、一緒に募金を集めるとかやれることはあったはずなのに。 お母さんは弱りきっている菜月のお母さんにナイフのような言葉を投げつけただけだった。 きっと菜月のお母さんは私のお母さんを信頼していたから頼みに来たのに、お母さんはいとも簡単に突き放した。 泣き崩れて玄関から出て行く菜月のお母さんを見ていたお母さんの顔は悪魔そのものだった。 私は毎日学校帰りに菜月の入院している病院に行った。 でも、菜月の容態は悪くなる一方で。 ......それでも私は何もしてあげられなかった。