「...........返してよ」
抑えきれないほどの憎しみが心を埋め尽くす。
そんな私から出た声は自分でも聞いたことのないくらい低い声だった。
そんな私の声に少し肩をあげたお姉ちゃんとお母さんだったけれど、すぐに調子を乗り戻し口々に話し出す。
「返す?何を?もうお金なら全部使っちゃったし〜写真も捨てたからないけどぉ?」
「そうよ。給料は全部渡しなさいって言ってたのに....どうしてこんなに意地汚いのかしら」
お金なんてこの際どうでもいい。
でも、でも....
「菜月の写真を返して。.....今すぐに!!」


