不器用な彼の愛し方《番外編完結》


ぎゅっと拳を握りしめ下を向き続けていると



「...年上には興味ないですね」


そう、斗真がはっきりと言った。


その声を聞いた瞬間、私は顔を上げた。


.....よ、かった.....。



「え?....そっかぁ。あ、でも好きな人いないんでしょ?」


お姉ちゃんが可愛く首を傾げて斗真を見上げる。



斗真を見るとなぜか斗真も私を見ていた。


そして


「.....どう思う?」


お姉ちゃん、ではなく私の目を見ながら不敵に笑う斗真。



斗真はその黒い瞳でじっと私を見つめてくる。