不器用な彼の愛し方《番外編完結》


今まで心の奥底に溜めていた事を全部吐き出す。

震える手を必死に隠して。大丈夫、大丈夫。
そう唱え続ける。


私が言わなきゃ意味ないんだ。

曖昧に終わらせたくない。

きっぱり終わらせたい。



だからもう一度息を吸う。


悠の目を見てしっかりと。


「悠、別れよう」


「.....っだ。.......嫌だ!!」


でも悠はまるで聞く耳を持ってくれない。




「お願い。別れて」





「.......っんでだよ。.....何でだよ!!
俺たちが別れる必要なんてないだろ!?
あいつに何か言われたのか!?」


「斗真のこと?....斗真は関係ないから」



私がそう言った瞬間、悠はカッと目を見開いた。




「俺以外の男のこと名前で呼ぶんじゃねー!