不器用な彼の愛し方《番外編完結》


授業の終わりが近づき始めても、まだ私達は話続けていた。



「でもね、絵って案外たの......」





そこまで言った時だった。


体育から帰ってきたのか、体育着を着た生徒達が美術室の前の廊下を通って行く。



....その集団の中に。



私を見てる人がいた。


その人と目があった瞬間、時が止まったような気がした。




怒りを含んだその人の瞳には、はっきりと私と......山崎君が映っていた。



「あ、....あれ美優花ちゃんの彼氏だよね?」