言いかけたあたしに、奏平は反対した。

「そのオトコ、誰なん?誘ってくるで」

「えと…」

(嘘でしょ!!奏平と付き合ってることになってるの!!!?)

センセーが教室にいなくて、よかったんだけど。


早速、ハプニング発生て感じ。

ダブルデート決行するのは、今週末の土曜日。

(にしても、優衣が好きな人ってどんな人なんだろう)

ぼんやり考えながら、廊下を出る。

(あ!そういえば委員会の仕事。やらなきゃ)


放課後になると、生徒がどんどんいなくなっていく。

「わ…夕日綺麗」

窓から見えた夕日は、オレンジとピンクが混ざった感じ。

凄く綺麗で、つい見とれてしまう。

「…おい。馬鹿オンナ。邪魔だ」

低い声がした。振り返ると、威圧感を感じるオトコがいた。