「ねぇ、皆。今日は何をする?」
「卒業近いんだし、打ち上げもかねて旅行計画を立てようよ」
優衣がそういうと、皆賛成。
「あいちゃんが行くなら俺もついていくで」
「まぁ俺も行っていいかな」
「うちもええでー」
虎安クンは頷いてくれた。
そして放課後、皆だけで教室に残った。
外からは部活動の声が聞こえる。
あたし達はあっという間に引退。
「何か3年間本当にあっという間だった」
あたしが言うと、真希も共感して、
「そうやんなぁ…。何でやろ。まだ、高校入ってきたばかりのときみたいやのに」
「時間って速いなぁ」
奏平もそういうと、あたしはシャーペンを置いて、窓の近くに立った。
「…凄く別れるときが近い気がする。あっという間に何でも過ぎそう」
優衣が傍に来てくれた。
「速くたって、何も変わらないじゃん。私達の関係なんて」
「…そだね」

