「言われなくとも。

奏平とも仲良くな」

「うん、バイバイ」

離した手のひら。もう涙は出てこない。

「バイバイ―…」

その笑顔をこれからも、また見れますように。


こうして、センセー達の結婚式は幕を閉じた。

次の日からは、また学校が始まる。

だけどセンセーは退職した。

寂しいと思うけど、いつかまた会える気がした。

奏平とは相変わらず幸せな毎日を送っている。

他愛のない喧嘩は多いけど。

新しい担任を見ても、何も思わない。

(思ったら、おかしいし…)

窓の外を見たとき、センセーにまた会いたいなんて思った。