「そ、奏平!」
窓から侵入なんて、不気味すぎるよ、って言ってやりたかった。
「ていうか、夜ご飯サービスエリアで食っただけで、他何も食べてないやろ?
だから、これ。家で作ったんや、ビーフシチュー」
「え、奏平の手作り?」
「せや」
「でも、歯磨きしちゃったから、明日チンしていただくよ」
「んじゃ、冷蔵庫借りるで」
「ほーい」
奏平は靴なんて履いていなくて、そのまま下へ行ってしまった。
あたしはセンセーにメールした。
「「夜遅くすみません(*_ _)信頼してもらってよかった!
センセー、今日は何してたの?」」
さすがにすぐには返事がない。
あたしは布団にゆっくり入った。
丁度奏平が部屋に来て、布団をかけてくれた。
奏平も布団に腰をかけると、笑顔で見つめてきた。
「ご機嫌いいね」

